はじめに
今、再びCRMブームが起きつつあります。
先日開催されたネット広告業界の大きなイベント・セミナーでも“CRM”がテーマとなっていて驚きました。
ネット広告の分野でアドテクノロジーといえば、“メディア”“広告配信”“効果計測”などの3つの柱を中心に、“アドサーバ” “ターゲティング” “アドネットワーク” “アフィリエイト” “RTB”“アドエクスチェンジ” “DSP” “SSP”、そして“DMP”と色々な技術やビジネスモデルのトレンドがありました。
ここにきて“ビッグデータ”という世界的なブームの中で“顧客の行動履歴や購買履歴”などの第4の柱の存在、すなわちCRMデータとDMPの連携があらためてクローズアップされてきたという印象があります。
販売促進の分野でも“オムニチャネル”という製造・流通業界全体を巻き込む大きな潮流の中で、“顧客データ”をネット(Eコマース)とリアル店鋪で共有化して統合管理していくような新しいCRMが必要とされています。
そのような時代背景の中、この古くて新しいアプローチである“CRM”は、昨年ブームとなったO2O(オー・ツー・オー=Online to Offline)という定義も取り込んで行く形で、最近では“スマートCRM”という観点で再定義をしていこうという業界動向があります。そこで、その新しいトレンドについてわかりやすく解説してみようと思い立ちました。
何ら学説的な根拠もなく、ビートレンドでのビジネスの現場経験やお客様の声、個人的な知見や新しい発想に基づいた文章であるため、間違った点やおかしな点も散見されるかもしれませんが、都度、ご指摘事項やご指導いただける点を反映させながら、ぼちぼちと筆を進めて参ります。
このような拙い文章でもみなさまのご理解や新しい発想のヒントとなれば幸いです。
ビートレンド株式会社 代表取締役社長 井上 英昭