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導入事例

横浜市金沢区 様 / 株式会社137 様 -運用編-

先進的な情報伝達システムの導入により、
住民の防災意識の変化を実感

横浜市金沢区 様 / 株式会社137 様

神奈川県横浜市金沢区では、『betrend カスタムIVR』を活用した『緊急時情報伝達システム 5co Voice(ゴコボイス)』を2015年より運用している。行政から住民への迅速な情報伝達を可能にするこのシステムは、住民と周辺地域の安全を守るという使命を担い、その効果が期待されてきた。運用開始時に行った取材からおよそ1年が経過し、どのような効果があったのか、同区の地域力推進担当課長である中村氏、同課の石塚氏、危機管理・地域防災担当係長の向井氏、本システムの企画開発を行った株式会社137の代表を務める黒田氏の4名に、その後の活用状況について伺った。

導入時の取材記事はこちら


金沢区の先進的な取り組みが、他の自治体が注目する事業に成長

『緊急時情報伝達システム 5co Voice』は、あらかじめ登録された電話番号に一斉に電話をかけ、自動音声で情報を伝達し、受け手の電話機のプッシュボタン操作による回答を集計できる仕組みだ。システム導入から1年が経過し、実際にどのような変化があったのだろうか。

「1年前と比べて、連絡対象者の数が増えました。当初は自治会長・町内会長が主な対象でしたが、現在では幼稚園や学校の先生方など、教育の現場にも広がっています。金沢区には“即時避難勧告地域”というエリアがあり、台風が来た時などに事前の準備情報や土砂災害警戒情報を発信して、そのエリアの先生達が子供の安全を守るために活用いただいています。災害が無い時も2ヶ月に1度、定期的に訓練発信を行っていて、防災の意識付けという意味でも役に立っていると思います。」(石塚氏)
住民の安心を守るためにITシステムを活用するという金沢区の先進的な取り組みは、複数のメディアに取り上げられ、視察に訪れる自治体も増えたそうだ。

「住民の安全や防災は、全ての自治体で関心が高いテーマなので、金沢区の事例には皆さん関心があると思います。我々も自分達が経験した事を、メリット・デメリットも含めて皆さんにお伝えしていく必要があると感じています。その上で良い仕組みだと思っていただいて導入に繋がれば良いと思います。」(中村氏)
その結果として、この1年で新たに6つの自治体で『5co Voice』の採用が決まった。

災害時だけでなく、問合せの電話にも活用

防災に関する情報伝達を目的にこのシステムを導入し、2016年は実際に5回、情報伝達が行われた。
「3回は土砂災害に関する避難勧告、避難準備情報の発令に伴った情報発信で、該当する地域の自治会長へ20件ほど発信しました。内容は避難勧告、避難準備情報が出たことと、開設している避難所の情報でした。返答を促すことで、どの地域が情報を聞いていて、どこがまだ聞いていないかがすぐに把握できます。特に土砂災害に関する避難情報に関しては緊急性があるので、返答が無いところには繋がるまで何度も電話をして確認しました。あとの2回は、区内で発生したコンビニ強盗で強盗犯が逃走中との情報が警察から入りましたので、区内の全自治会長さん172件に対して発信しました。」(中村氏)

また、金沢区では毎年花火大会を開催しているが、当日の天候によっては、住民から開催するか否かの問合せ電話が区役所へ殺到するという。「以前は、問合せ専用の電話回線を用意して留守電のような形で自動音声による対応をしていたんですが、回線の数に限りがあるので、問合せが多いと繋がりにくくなるという問題がありました。そこで、『5co Voice』を使って電話応答を行う事にしたんです。問合せで役所の電話が埋まってしまうこともありませんし、同じタイミングで沢山の電話がかかってきても応答することができます。ちょうど2016年の夏の花火大会の日中は雨が降っていたため、実施するかどうかが微妙な状況だったこともあり、履歴を確認したところ、8,000件ものお問い合わせを受けていて、凄く効果があったと思います。」(中村氏)

緊急時の区役所から“発信”による情報伝達のみでなく、住民からの“着信”による情報伝達のニーズも大きいことを実感する利用例だ。

住民の防災意識向上に繋がるシステム

住民へ情報伝達がスムーズに行えるようになった事によって、住民にも変化が起こっているようだ。
「このシステムを導入した事で、住民の防災意識にも変化が起きていると思います。ある沿岸部の町内会で、津波情報をいち早く住民に情報伝達する方法を考えるために、町内会全体で協力して迅速に避難できる体制を作っていただいたという話を聞いています。このような取り組みは、行政の力だけでは実現できません。地域の協力も得ることで実現する、“共助”という考え方がこのシステムの導入をきっかけに広がっていると思います。」(中村氏)

黒田氏もシステムの浸透が生み出す、住民の意識向上は新たな発見だったようだ。「誰もが簡単に使える電話を活用し、定期的に防災訓練で情報伝達を行うことから、地域全体が“防災”について考えるきっかけを生み出しているんだと思います。コミュニティ作りが防災の基本とも言われています。また、システムはあくまで道具です。住民自ら定期的に集まり、安全安心の確保について仕組みを考え、活動を始めた地域が生まれたことは、とても素晴らしいですね。行政との連携から地域住民の自主防災の活動が活発になる、ステキな事例だと感じています。」

今後の改善は、複数の連絡手段を一元管理できる仕組みが鍵

実際に運用を担当している同区の石塚氏から、システムの使い勝手や、改善点についても率直な意見を頂いた。

「発信はメイン番号に登録している番号にしか行えませんが、不在時に繋がらなかった場合に、サブとして登録している電話番号にも自動で発信してもらえる機能があれば便利と思います。また、サブ番号に登録している電話番号から折り返して回答された場合、誰から回答があったのか把握できないという課題もあります。メインとサブの番号が紐づいた管理ができるといいなと思います。」

最近では電話だけでなく、メールでの情報配信も対応をはじめ、“電話のみ”、“メールのみ”、“電話とメールの併用”と希望に応じて手法を使い分けている。基本的にはメールと電話で、同じ内容を伝えているそうだ。メール確認の返答も、電話と同じ履歴レポートで管理するために、文末に電話番号を記載し、そこからダイヤルプッシュでの回答を促しているが、追加で電話してもらうのは難しいようだ。「メールを読めば内容がわかるので、わざわざ履歴を残すために記載されている電話番号にかけていただくのは難しく、メールだと返答率が下がってしまいます。文面のリンクのクリックなどで返答できれば返答率も上がるかなと思います。これからはメール中心の人も増えてくると思うので、より効率的に回答をもらえるように、改善策を考えないといけないですね。」(中村氏)ただ、メールの場合には、受け取った自治会長から地域の方へ転送して情報を共有しているそうで、いただいた意見をもとに各伝達手段のメリットを活かした運用を検討していきたい。

防災を軸に、地域との更なる関係強化を進める

最後に、今後の展望について中村氏と黒田氏にそれぞれ伺った。
「今では、このシステムが地域で当たり前のように使ってもらえる状況になりつつあります。2か月に1回の防災訓練を始め、緊急時の発信でもすぐ返答を頂けるようになりました。これを継続・維持する事がまず大事で、さらにシステム面に加えて、地域に“共助”の意識が根付いて防災意識が高くなっていくように、ソフトの面も充実させたいと考えています。」(中村氏)
「この先進的な取り組みが、地域のコミュニティ作りに貢献し、全国の自治体にも広がっていくよう、広報活動を引き続きサポートしていきたいです。また、前出の花火大会の事例のように、住民の方が様々な情報を音声でいつでも聞けるような仕組みの横展開をお手伝いできればと思います。住民にとっての利便性もさることながら、問合せの対応業務が軽減される事で、職員の方々の負担が減り、他の住民サービスへ注力できれば、新たな価値の創出に繋がることを願っています。」(黒田氏)

地域住民の防災意識とコミュニティづくりにも影響与えているという『緊急時情報伝達システム 5co Voice』。今後のさらなる発展に引き続きビートレンドも力を添えていきたい。


横浜市 金沢区

神奈川県横浜市の南端に位置し、周囲を海や山に囲まれ、豊かな自然にあふれる金沢区。
横浜市の「環境未来都市」という、地域全体が抱える課題の解決に取り組むプロジェクトの中で、金沢区では地域と顔の見える関係づくりとオープンデータの推進を含めたICT(情報通信技術)の活用の二つの要素を両輪とした、先進的かつ独自の取組を進めている。

URL : http://www.city.yokohama.lg.jp/kanazawa/

株式会社137

世界銀行主催の世界防災減災ハッカソン東京大会にて優勝、続いて世界大会でグローバルファイナリスト入りした『Save the Baby(A maternal health digitization and communication tool)』を考案した黒田代表と、事業構想大学院大学1期生のゼミ仲間により設立。社会課題の解決を目指し、企画開発から事業構想(プロジェクトデザイン)を手掛ける。オープンイノベーションを推進し、新たな社会的・経済的価値の共創を目指す。

URL : http://137.co.jp/

*文中の商品名、社名等は、各社の商標または登録商標です。
*記事の内容は、2017年2月取材時のものです。

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