ホーム > 活用事例TOP > 3年分の会員数をたった4カ月で集めた、携帯クーポンの集客パワー。

未来型携帯クーポンキャンペーン、始まる。
携帯クーポンが、また、進化した。
常に他社に先がけたデジタルプロモーションでアパレル業界をけん引し、携帯メルマガ会員数10万人を誇る東京シャツ株式会社は、2010年4月から、デジタル・サイネージとビートレンドの「かざすクーポン」を組み合わせた携帯クーポンキャンペーンをスタートさせた。
実験的にスタートしたキャンペーンだったが、4ヶ月足らずのメルマガで3年をかけて集めた会員数と同数の会員を集めてしまった。この実績こそが実施店舗では、携帯クーポンの新しい可能性である。老舗が挑んだ未来型携帯プロモーションとは?
携帯クーポンで、会員数が増えた!
東京シャツ株式会社は、戦後間もなく創業された老舗でありながら、アパレル業界のなかでもデジタル化に積極的な企業として有名だ。ネットショップとしては楽天市場とヤフーショッピングをオープンさせ、販促プロモーションにおいても、紙のDMからメルマガへ切り替えることで、経費節減と同時に成果を叩き出している。
このような同社が着目した新しい試み、それが、デジタル・サイネージとビートレンドの「かざすクーポン」を組み合わせた携帯クーポンキャンペーンである。
デジタル・サイネージ(Digital Signage)とは、映像モニターによる広告ツールである。ネットワーク経由で動画や静止画、そして音楽も自在に表示する“電子看板”。店頭では動くPOPとして、あるいはパーソナルなコマーシャルとして、圧倒的な存在感を放つ。
同社・情報システム部部長、大貫利明氏が、「ひと目見て、期待を抱きました」という未来型ツールである。
このキャンペーンは、ユーザーが、自身の携帯をFeliCaリーダーライターを内蔵した“電子看板”にかざすことで、割引クーポンが取得できる仕組みだ。
そして、この未来型ツールにビートレンドの「かざすクーポン」を組み合わせることで、携帯クーポンキャンペーン本来の目的が達成される。
すなわち、顧客管理である。「かざすクーポン」では、いつ、誰が、どのクーポンを取得したのかまでを把握でき、それを一元管理できる。クーポンの不正取得を防ぐだけでなく、より具体的できめ細かな効果測定が可能になる。
2010年4月に導入されたこの携帯クーポンキャンペーンの成果は、半年もたたずに現れた。
「導入してから4カ月で購入者の約10%がメルマガに会員登録してくださるようになりました。この実績は、私たちが3年以上をかけて増やしてきた会員数をたった4カ月で獲得したことになります」(大貫氏)
通常、キャンペーンは、開始後1ヶ月を過ぎると徐々にその勢いが下降するものだが、今回に限っては、4カ月経過した今もなお、継続的に会員数が増え続けているという。
携帯クーポンで、リピーターが増えた!
東京シャツ株式会社の主力商品は、実用性の高いビジネスラインである。だからこそ「いかにリピーターのお客様を増やすかが命題です」と、語る同社・営業統括本部長、渡部陽一氏の発言は、重い。
今回の携帯クーポンキャンペーンは、全国200店舗近い同社のリアル店舗のなかから10店舗に絞って実験的に行われた。そのなかの1店舗である「シャツ工房」新橋店店長、五十嵐裕貴氏は、このキャンペーンがもたらした最大の効果を「リピーターのお客様が、目に見えるようになったことですね」と、語る。
初回のクーポン取得で「5%オフ」。次回以降は「2枚購入で5%オフ」とクーポンの内容にひと工夫を加えたことで、2回目以降のクーポン利用で、セット販売の売り上げが伸びたという。
もちろんリピーターの管理には、購入者の詳細な履歴がわかる「かざすクーポン」が欠かせない。
「かざすクーポン」では、詳細な顧客情報だけでなく、アクセス履歴もわかるため、販促の効果測定が数値としてはっきり見える。
現在のリピーターへのフォローだけでなく、今後の販促戦略を立てる上でも、貴重な情報を入手することができるのだ。
携帯クーポンで、企業が見えた!
携帯クーポンは、紙のクーポンや割引券に比べ、家に置いてきたり、失くしたりすることがなく、必要に応じてすぐ提示できる利便性がある。とはいえ、携帯クーポンにも、若干の問題がある。「かざす」前に携帯に登録する必要があるため、クーポン取得までに時間がかかることが少なくないのだ。
しかし同店店長の五十嵐氏は、この点もポジティブにとらえている。
「クーポンの取得方法についてお客様にご案内するようになって、むしろ、お客様とのコミュニケーションが増えたような気がします」
自然な流れのなかでのユーザーとのコミュニケーションは、ひいてはリピーターへの底上げにもつながっていくはずだ。
この携帯クーポンキャンペーンを本社で管理しているのは同社・営業統括本部係長、齊藤理香氏。齊藤氏は、店舗販売での経験を経て、現職に携わっている。現場の人間の気持ちがわかるからこそ、デジタル・サイネージのテクニカル・マニュアルを販売員がわかりやすいようにリニューアルして配布したり、店舗ごとに売り上げランキングを作るなど、各店舗のモチベーション維持に気を配る。
前出の大貫氏は言う。
「うちが目指しているのは、顔が見えるシャツづくりですから」
シャツには、襟ぐりから胸元にかけて作り手の技が見える「顔」があり、他社にはできない東京シャツ(シャツ工房)独特の「顔」がある。
問屋街の卸売業から始まった同社ではビジネスラインからカジュアルラインまで手広く扱いながらも、一部の店舗ではシャツ職人の「顔」を感じさせるカスタムメード品も製造・販売している。シャツ専門店として、老舗ならではの矜持がある。
今回のキャンペーンを振り返っても、購入者のうち10%が会員登録をしたという目に見える数字からは、目には見えない人的努力が窺える。
店舗では、クーポンキャンペーンを利用してユーザーとの距離感を縮め、本社では技術的なマニュアルのユーザビリティを図る。優れた販促ツールを中心に、それぞれの部署の人間の叡智が注ぎ込まれているのだ。このあたり、老舗らしい職人技がきらりと光る。
成功のポイント
- 未来型広告ツール、デジタルサイネージは、会員登録数を爆発的に増やす。
- 詳細な顧客管理ができる「かざすクーポン」は、リピーターを増やす。
- 目に見える数字という実績の裏側には、目に見えない人びとの叡智が注ぎこまれている。
東京シャツ株式会社
1949年、浅草橋問屋街で、ワイシャツの製造・卸売業として創業。以来、ワイシャツづくり一筋の道を極めながら、1999年には製造小売業に事業転換し、メンズからレディースまでのビジネスライン、カジュアルラインを取り揃えた「シャツ工房」というリアル店舗をオープン。現在「シャツ工房」は全国に170店舗を超え、2009年には楽天市場、ヤフーショッピングといったネットのEコマースにも参入。一方、創業当時の心意気を伝えるかのようにパターンオーダーワイシャツの取扱い店も増えている。 ウェブサイト http://www.tokyo-shirt.co.jp/

