
インスタントラーメン発明
記念館の携帯サイト
食にドラマあり。インスタントラーメンは、世界に誇るメイド・イン・ジャパンの発明だ。インスタントラーメン産みの親、日清食品(株)創業者・安藤百福氏(あんどう ももふく)の足跡をたどり、楽しみながら学べるインスタントラーメン発明記念館は、大がかりな広告をせずに、パブリシティ、パソコン、そして携帯サイトの告知だけで年間40万人が集う。食を携帯するのがカップ麺なら、情報を携帯するのが携帯サイトである。“携帯する”ことの無限の可能性を感じさせる、同記念館の携帯活用法とは?
インスタントラーメン発明記念館は、味わい深い。入館無料とは思えないほど、遊びごころと気配りに満ちている。およそ3000平方メートルという、ゆったりとした館内では、高い天井も縦横無尽に活用し、インスタントラーメンの歴史と物語が、脳(知識)だけではなく、ハート(ビジュアル)へ伝わる。ことに創業者・安藤百福氏がインスタントラーメンを発明するまでの経緯は、「プロジェクトX」さながらにドラマチックだ。
「このHPを友達に教える」
一緒に出かけたい友人や
家族と情報を共有する
この遊びと気配りは、携帯サイトにもある。イベント情報など一方的に情報を発信する“お知らせコンテンツ”だけでなく、待ち受け画面やデコメール素材など、携帯でしか手に入らないプレゼントを用意し、館内のちょっとした情報を伝える「ひよこちゃんのつぶやき」というプチ読み物もある。記念館の携帯サイトとして、利用頻度が高いアクセス情報も、地図サイトへ飛ぶのではなく、オリジナルで描き起こした見やすい地図へとリーチする。
なかでも「このHPを友達に教える」というコンテンツは、気が利いている。ワンクリックの動作で、一緒に出かけたい友人や家族の携帯と情報を共有する。たったワンクリックのアクションで、情報が何倍にも広まる。
雑誌やテレビを通してのパブリシティ、Webでの告知、携帯を使った口コミの輪は、地道ではあるが、年を追うごとに来館者が増える着実な効果を上げている。
携帯サイトでのプレゼントは、待ち受け画像やデコメ素材だけではない。簡単なクイズに答えると正解者のなかから毎月抽選で10名に、新製品のインスタントラーメン1ケースが当たる。

マイカップヌードル・ファクトリー。休日
には長蛇の列をなす同館の人気コーナー
このクイズに答えるには、会員登録をしなければならない。会員登録すると、プレゼントクイズへの応募資格ができるだけでなく、記念館を訪れた際には特典もついてくる。
同館の人気コーナー、「マイカップヌードル・ファクトリー」で、具材を1品追加できるクーポンがもらえるのだ。カップを自分でデザインし、具材やスープを自由に選べる。自分だけのカップヌードルが作れるこのファクトリーは、工場見学のような楽しさも手伝って、休日には1時間待ち以上の長蛇の列をなすこともある。
せっかく携帯サイトを立ち上げても、告知や誘導が徹底できずアクセス数に悩む企業が多い。
同記念館は、手塩にかけた携帯サイトを告知することに労を惜しまない。といっても、決して大掛かりなものではない。ほんのささいな“気づき”が、はじまりだ。
まずはパソコン。同館のWebサイトでは、トップ画像の真下にQRコードがある。だれにでも目に止まる場所だ。現在はWebサイトと携帯サイトを併用する企業がほとんどだが、その連動が密になれば、必ずや相乗効果を生む。
館内では、来場者の導線に沿って、手作りの縦看板を見ることができる。携帯サイトでの会員登録についての手順が記されている看板だ。その情報が、決して一方的な押し付けではないところがポイントだ。看板は、前述した人気コーナー「マイカップヌードル・ファクトリー」で順番待ちをする人びとのためにある。待っている間の時間を使って携帯で会員登録してみてはいかが? という配慮なのだ。
インスタントラーメンという、ありそうでなかった商品も、実は“気づき”の産物ではなかったか? 今や年間916億食も全世界で消費される食文化となったインスタントラーメン。ビジネスの基本とは“気づき”かもしれない。
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昭和33年に「魔法のラーメン」として誕生した世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」。その発明者である日清食品創業者・安藤百福氏の発明のエピソードなど、発明・発見の大切さを体験しながら学べる記念館。「発明」という名前のとおり、発想を豊かにする仕掛けが随所に。入館無料。
所在地/大阪府池田市満寿美町8-25
ご案内ダイヤル/072-752-3484
開館時間/9時30分〜16時 (入館は15時30分まで)
休館日/火曜日(祝日の場合は翌日が休館)、年末年始